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放射能による食品汚染について            2011/3/20


食品の放射能汚染に関しての、知識を得るために、わかりやすい事例をご紹介しておきます。

2010年11月の小金井市民のブログをご紹介します。
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市民による放射能測定
小金井市では1986年のチェルノブイリ原発事故を背景とした市民運動の盛り上がりの中で、食品の放射能測定を求める陳情を議会が採択し1990 年に市が放射能測定器を購入しました。以来足かけ20年間、市民による「放射能測定器運営連絡協議会」が食品に含まれる放射能を測定しています。

ブルーベリー製品から高濃度放射能
私たちは毎年80件ほどの食材の測定をしていますが、昨年度はブルーベリーワインからのセシウム検出をきっかけに、ブルーベリー製品24検体を測定しました。その結果、12検体から10ベクレルを超えるセシウム(最高52ベクレル)が検出されました。今年に入ってブルーベリーコンポート2件から 100ベクレルを超える高い値も検出されました。身近なお店で入手できる食品、それも最近安売りされている銘柄から複数の高い値が出ています。
一方、昨年8月、ブルーベリー果汁から490ベクレルが検出され輸入規制の対象となっていたことが、厚労省のホームページで公表されていました。さらに12月には、都内検査機関の抜き取り検査によって、ブルーベリージャムから500ベクレルが検出され、横浜の輸入業者が市内他、東京、青森、石川のスーパーから356個の製品の回収を命じられています。いずれも高すぎる国の輸入規制基準370ベクレルをも大きく上回る数値です。
 
国もベリー類加工品の検査を強化
この2件の結果を受けて、厚労省の医薬食品局食品安全部監視安全課は昨年12月、各検疫所長に対して検査強化の指導をしています。「旧ソ連原子力発電所事故に係る輸入食品の監視指導について」を改正し、検査対象に「ポーランド、ウクライナ及びスウェーデンから輸入される『ベリー類濃縮加工品』の全ロット検査」を追加したのです。ちなみに、昨年はきのこ3件も規制対象となり、ヨーロッパ地域から輸入される『きのこ及びきのこ乾製品』『トナカイ肉』も全ロット検査の対象になっています。
ただし「全ロット検査」とは、ロットの単位が例え数万個でも、そのうち1個の抜き取り検査であるため、強化と言えるかは疑問との指摘もあります。

知らされない原発のリスク
 チェルノブイリ原発事故で放出された放射性セシウムの半減期は30年で、ヨーロッパではいまだに高濃度の汚染地域があります。近頃のブルーベリーブームで、それらの地域のものが出回っているのではないか、あるいは栽培に必須のピートモスに、この地域の高濃度汚染のものが使われているのではないかと推測することができます。
事故から24年が経とうとするなか、放射能汚染食品は再び遠く離れた私たちの食卓にまで登場しようとしています。ところが、これらの情報はほとんど報道もされず、問題にされ難くなっています。地球温暖化防止を口実に原発を増設しようという動きもあるいま、その未来にはどんなリスクが伴うのか、ブルーベリーが教えてくれようとしています。
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この記事は、記載のとおり2010年のものです。つまり文章内の「去年」とは、2009年をさしますから、1986年のチェルノブイリ原発事故から、23年経過した時点でもなお、基準値(これ自体危険と思われます)を超える放射能が輸入農産物から検出されているということです。

いっぽう、2011年3月19日…つまり、東北関東大震災で福島原発が大事故を起こしてから約1週間後の以下の日本の報道を読んでください。

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 政府は19日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて実施した食品のサンプル調査で、福島県川俣町の酪農家が提出した牛乳と、茨城県内の6市町村のホウレンソウから、食品衛生法の暫定規制値を超える放射性ヨウ素などの放射性物質が検出されたと発表した。
 政府は原発事故の影響とみて調査し、一定区域内の産品の出荷制限などを検討する。
 食品衛生法に食品の放射能汚染を規制する基準がないため、厚生労働省は今回の事故後、政府の原子力安全委員会が示した「飲食物摂取制限に関する指標」を暫定的に採用。福島県と茨城県がそれぞれサンプル調査を実施した。その結果、福島第一原発から約47キロ離れた酪農家が16〜18日に生産した加工前の牛乳から、最高で1510ベクレルと、規制値の約5倍にあたる放射性ヨウ素が検出された。
 茨城県では高萩市、日立市、常陸太田市、大子町、東海村、ひたちなか市の農家のホウレンソウから最大で規制値の7・5倍の1万5020ベクレルの放射性ヨウ素が検出された。高萩市のホウレンソウからは、規制値を超える放射性セシウムも検出されている。これを受けて同県の橋本昌知事は19日、露地栽培のホウレンソウの出荷自粛を求めたことを明らかにした。福島県も、放射性ヨウ素が検出された町内の酪農家全員に、牛乳の出荷自粛を求めた。(読売新聞)

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 ヨーロッパから輸入された先のブルーベーリーの放射能数値は「セシウム」という放射性物質で、半減期約30年です。(半減期とは、放射線が出る量が半分になる期間のこと。)
 いっぽう、福島原発周辺での牛乳やほうれん草の放射能汚染に関する記事は「ヨウ素」という放射性物質で、半減期が約8日です。
 日本政府が会見などで発言したように、たしかにヨウ素に関しては、半減期が約8日ですから、1ヶ月も経過すると、放射線量は約5%くらいまで減少します。もちろん、現時点での摂取はきわめて危険で、それは国の輸入規制基準370ベクレルと比較しても、1万5020ベクレルがいかに高いかで容易に想像できると思います。
 ここで疑問なのは、なぜ関東の大気からでさえ検出したとされる「セシウム」について、この時点で公表していないのかということです。セシウムは半減期約30年ですから、例えば100が50に減るのに30年、50が25に減るのにさらに30年かかる、というものです。こういう背景があるから、いまだにチェルノブイリ原発事故に由来する放射能汚染食品が問題になっているわけです。
 福島原発が大事故を起こして以来、空間放射線量が上がった、下がった、というような報道が繰り返しなされていますが、飛び散って空間を舞っていた放射性物質は、今、大地に着地しています。セシウムなどは、何年経過してもほとんど減ることなく、降り積もる分だけ蓄積し、農産物を汚染し続け、それが私たちの口から、「内部被曝」として取り込まれていくのです。
 内部被曝は、文字通り、体の内側に取り込まれた放射性物質により、恒常的に被曝し続ける、というものです。政府は「レントゲン」や「CTスキャン」などの外部被曝との比較を声高に伝えて、安全を強調していますが、これはまったくの嘘です。またしても、スリーマイルやチェルノブイリ原発事故の時と同様の被曝広報を繰り返し、犠牲者となる国民に対して、誠意のかけらもありません。
今後、福島や茨城だけでなく、もっと広範囲にわたる放射能汚染が明らかにされていくと思います。【kazu】
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